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音の種類と特徴

音とは?


音とは、物体の振動(ゆれ)が、空気などの「気体」や水などの「液体」、金属などの「固体」を通して、波(音波)となって伝わったものを指します。
真空では、振動を伝えるものが何もないので、音が生じません。

音の3要素


音が1秒間に振動する回数のことを「周波数」といい、「ヘルツ(Hz)」という単位で表します。
周波数が高いほど「高い音」になり、低いほど「低い音」になります。

人間の耳が聞こえるのは、だいたい20~20000Hz(20k㎐)の範囲内の音です。この範囲外の音は、音そのものは存在していますが、私たち人間の耳では聞くことができません。


私たちが問題にする「騒音」は、大きすぎたり、聞き心地が悪かったり、
そもそも望んでいなかったりするような、人間が不快に感じる音の総称をいいます。

衝撃音の種類


音にはたくさんの種類があります。
人間の声や動物の鳴き声、川の流れる音、機械の音、楽器の音、何かが衝突した音、破裂した音、爆発した音、など……無限に感じるほど、多種多様な音に囲まれています。

それらの音はすべて、「大きさ」、「高さ」、「音色」の3要素から成り立っています。


・大きさ………空気の振動の幅のこと。単位db(デシベル)で表される
・高さ ………空気の振動の周波数のこと。単位Hz(ヘルツ)で表される
・音色 ………振動の仕方の違いにより、聴覚に音の「差」を認識させる感覚的な特性のこと。

人間の声が人それぞれ異なるように、例えば、川の流れる音もその大きさや環境によって異なり、ピアノやバイオリンの音も個々の材質や製品、演奏者によって異なります。
それは、音の3要素がそれぞれ異なっているからです。

音の種類


・空気伝搬音
空気を媒体として伝播する音のこと。
音源から遠く離れたり、壁や塀など遮るものがたくさんあるほど、音は小さくなります。
(例)話し声、テレビの音声、自動車の音、虫の鳴き声、など

・固体伝搬音
振動が建物等の構造(床・壁・天井など)を通して他の場所へ伝わり、空気中に現れる音のこと。
空気伝播音よりも伝わりやすく、エネルギーの減退も少ないため、より遠くの場所にまで伝わることがあります。
(例)線路を伝わる電車の音、ピアノの音、ドアの開閉音、給排水の流れる音、など


・空気伝搬音
床にスプーンを落としたり、椅子を引きずったり、スリッパでパタパタと歩いたときに響く、軽くて高い音のこと。「カツン!」、「キーン!」、「ガタガタ!」という類の音。

・重量床衝撃音
子どもなど人間が走り回ったり跳びはねたり、何か重い物を落としたときに響く、鈍くて低い音のこと。「ドスン!」、「バタン!」という類の音。
※性能は数値「LH」で表示します
※床を通して上階から下階にまで伝わる衝撃音のことを、床衝撃音といいます

音の性質

回折

音の通り道に壁などの障害物があっても、音はまわり込んで進みます。
例えば、Aさんの正面に壁があり、壁の向こう側にBさんがいた場合、ふたりの声は壁をまわりこんで、お互いの耳に届きます。
ただし、壁が音を遮るため、声は小さくなります。

反射

音は、何もない空気中では直進しますが、物体の表面に当たると、それと同じ角度で反射します。
やまびこ(こだま)は、反射によるものです。
なお、室内で壁・床・天井にぶつかって返ってくる音のことを「反響音」といいます。

度における速さ

音の速さは、温度によって変わります。
音が伝わるスピードは、温度が高いと速くなり、温度が低いと遅くなります。

屈折

音は、異なる物質の境界面にぶつかると、屈折します。
例えば、音の速さは空気の温度によって変わるため、温度の違う空気は、音にとって異なる物質とみなすことができます。
高温から低温の空気へと音が進む場合、地面が冷たい夜間のほうが、昼間に比べて、音が遠くまで届きやすくなります(図参照)。
夜のほうがよく音が聞こえるのは、周囲が静かになるのと同時に、このような屈折の性質があるからです。

吸収

音(の大きさ)は、柔らかい素材のものにぶつかると、エネルギーを吸収されて、小さくなります。
一部の防音対策には、この性質を利用します。

干渉

2つの音は干渉して、お互いに強めあったり、弱めあったりします。
例えば、同じ性質の2つの音を同時に聞くと、聞く位置によって、1つだけの音の場合よりも大きく聞こえたり、小さく聞こえたりします。