子どもの足音の防音対策


子どもの足音は、予想以上にまわりに響いてしまうものです。
マンションやアパート等の集合住宅の場合、下の階だけではなく、上の階や斜め上下の部屋にも響きます。


子どもの足音なんて大したことないだろう、と甘く考えてはいけません。2歳児の子どもでも、30歳の大人でも、同じぐらいの騒音が出ます。
住民として、近隣にかなりの気遣いを求められるのが、子どもに関わる騒音なのです。

衝撃音の種類

床の衝撃音には「軽量衝撃音」と「重量衝撃音」の2種類に分けられ、子どもの足音は意外なことに重量衝撃音に分類されます。

・軽量衝撃音
スプーンなどの食器やおもちゃを落としたときに響く衝撃音のこと。
「コツン!」や「カシャン!」のように軽くて高音域の音を指します。
・重量衝撃音
子どもが走ったり、ジャンプしたりしたときに響く衝撃音のこと。
「ドタドタ!」や「ドスン!」という鈍くて低い音が出ます。

軽量衝撃音なら、防音カーペットなどを床に敷くことで、防音対策が可能です。
しかし、子どもの足音などの重量衝撃音はそれだけでは不充分です。
もし、完全に騒音を防ごうとするなら、建物の構造から見直し、大掛かりな防音工事が必要となります。
これにはかなりの時間と費用がかかり、あまり現実的な方法とはいえません。

子どもの歩き方

子どもは、かかとから着地する「かかと歩き」をします。
自分の体重を一点集中でかかとに掛ける歩き方のため、歩いたり走ったりすると、ハンマーで床を叩くような、ドス、ドス、ドスという音が階下に響くことになります。

たいていは大人になるにつれて、足裏全体を使って歩くようになりますが、それでも「かかと歩き」の癖が抜けなくて、大人になっても階下に足音を響かせる人がいます。

もし、一家全員がかかと歩きをする家庭がマンションに入居していた場合、隣接する部屋の住人はかなりの騒音に悩まされることになるでしょう。
大人の場合は、家の中で「つま先立ち」を意識すると騒音が抑えられますが、低年齢の子どもにそれを強いることは難しく、有効な解決策とはなりません。

子どもによる騒音


子どもが生み出す音には、足音以外にも、大きな泣き声やはしゃぎ声を出したり、フォークやスプーンを床に落としたり、おもちゃを乱雑に扱って壊したり、モノを投げて壁や床にぶつけたり、など近隣にとって騒音になるものがたくさんあります。

普段は大人しくても、お友達が来ると一緒に騒いでしまって、ご近所迷惑になることもあるでしょう。


もっとも恥ずかしいのは、子どもを叱りつける親の声です。
「静かにしなさい、ご近所迷惑でしょ!」と叱る親の声そのものがご近所迷惑になってしまうような、本末転倒な事態も起こり得ます。
子どもがやることですから、いくら自分だけが気をつけていても、思いがけない瞬間に騒音を発してしまうこともあります。知らない間に、まわりに迷惑をかけてしまう可能性が高いのが、子どもによる騒音なのです。


対策方法は?

子どもの足音が重量衝撃音だからといって、まったく何の対策も施さないとしたら、共同住宅の住民として、また親として「無責任」として見なされます。
できる限りの効果的な対策を施しておくことは、騒音トラブルの抑止力になります。完全に騒音を無くすことは難しくても、減らす努力と姿勢を見せることが大切です。

まずは、床にジョイントマットやコルクマット、防音マットなどを敷いたり、壁に吸音シートを貼ってみましょう。
騒音をゼロにすることはできませんが、低減させることはできます。
ただし、これら関連商品はたくさん売られていますが、あまり効果が得られないものも多くあります。リサーチを徹底して、効果の高い商品を選択しましょう。
効果が薄いときには、ジョイントマットの上に防音カーペットを敷くなど、いくつか併用するような工夫も必要です。


もっとも恥ずかしいのは、子どもを叱りつける親の声です。
「静かにしなさい、ご近所迷惑でしょ!」と叱る親の声そのものがご近所迷惑になってしまうような、本末転倒な事態も起こり得ます。
子どもがやることですから、いくら自分だけが気をつけていても、思いがけない瞬間に騒音を発してしまうこともあります。
知らない間に、まわりに迷惑をかけてしまう可能性が高いのが、子どもによる騒音なのです。

そして何より、騒音のいちばんの防止策は、その発生源を止めることです。
子どもには、うるさく走り回ったり、大声を出したりすると「ご近所迷惑になる」ことを何度も言い聞かせて、「躾」を徹底することがいちばんの騒音対策になると言えるでしょう。