生活音の防音対策


ところが、そうした生活音がきっかけで近隣住民に苦情を伝えたり、反対に苦情を言われたり、さまざまな騒音トラブルが全国各地で起きています。
「騒音」と言っても、その音を不快に感じるかどうかは個人差があり、どの音が誰にそう感じさせるのかは予測が難しいものです。

いつの間にか、被害者にも加害者にもなる可能性があるのが、生活音による騒音トラブルです。 みんなが快適で安らげる生活を送るために、できる限りの防音対策を施しておきましょう。

隣室が気になるなら……壁の防音

隣室への防音対策のひとつとして、家具の配置を工夫する方法があります。
例えば、壁一面に大きな家具を置くと、音を遮断できる効果があります。
防音したい壁の前に、本棚やタンスなどを壁から1㎝以上離して配置することで、隣室への音の伝播を遮ることができます。

また、遮音シートと吸音ボードのふたつを壁一面に貼るのも効果的です。
ただし、遮音シートだけを貼っても防音効果はありません。
遮音シートは、音を跳ね返す性質があるため、それだけでは音の反響がひどくなってしまいます。
必ず、音エネルギーを吸収して柔らかくする吸音ボードを併用するようにしましょう。
そのふたつをバランスよく設置することで、心地よい防音効果を得られるようになります。

階下が気になるなら……床の防音




スリッパで歩いたときのパタパタ音や、テーブルや椅子を引く音
スプーンなど小物が床に落ちたときの「カツン!」という音のような、軽くて高音域の音のことを言います。

子どもが飛び跳ねたり大きな家具を移動したりするときに出る「ドスン!」という
鈍くて低音域の音のことを言います。
このうち、軽量衝撃音に関しては、厚手のカーペットを敷くことで、簡単な防音対策ができます。
普通の薄いカーペットではあまり効果がありません。なるべく厚手のものや、低反発素材で作られたカーペットを敷くといいでしょう。

また、フローリングの床の場合は、クッション性が高く、足音を吸収しやすいジョイントマットやコルクマットを併用すると、より高い防音効果を得られます。カーペットの下に、1cm以上の厚みのあるジョイントマット(コルクマット)を床に敷き詰めてみましょう。すると、床音を小さくするだけでなく、かかと・膝・腰に優しく、子どもが転んだときの衝撃を和らげてくれます。
その他にも、例えば、テーブルや椅子の脚に小さな布と輪ゴムで作ったカバーをはめるなど、ちょっとした工夫で、階下に響く音は軽減できます。
また、家電の中には、洗濯機や冷蔵庫など振動を伴うものがあります。
最近の洗濯機は振動が少ないのですが、古い洗濯機は階下まで振動が伝わりやすく、騒音トラブルの原因になります。
その場合は、防振ゴムや静音ジェルパッドを洗濯機の下に敷くと良いでしょう(この防振ゴムは、冷蔵庫にも使えます)。

重量衝撃音に関しては、カーペットやコルクマット等では基本的に対処できません。
詳しくは、弊社までお問合せください。

外の音漏れが気になるなら……窓の防音

窓の防音対策として簡単な方法は、遮音・防音カーテンを取り付けることです。
遮音・防音カーテンは、特殊な生地や織り方によって、窓からの音漏れを軽減してくれます。
このとき、生地は重量感のあるものを選び、窓に隙間を作らないように窓を完全に覆うぐらいの大きさのカーテンにすることがポイントです。

また、窓に隙間テープを貼るのも良いでしょう。
隙間テープは合成ゴムやウレタンなどの素材でできていて吸音性があるため、窓の隙間から漏れる音を低減します。

最近は、遮光や遮熱効果があるものなど、さまざまな種類のカーテンが販売されていますが、すべて効果があるものとは限りません。
より高い効果を求める場合は、二重サッシを検討するといいでしょう。

二重サッシは、ふたつの窓の間にできる中間空気層が音を通しにくくなり、気密性も向上して防音効果が高まります。
断熱・省エネ・結露対策にも非常に有効です。 詳しくは弊社までお問合わせください。